5月5日~5月11日は児童福祉週間です

更新日:2023年03月27日

令和5年度児童福祉週間標語は「小さなて みんなではぐくみ 育ててく」

子どもや家庭、子どもの健やかな成長について国民全体で考えることを目的に、毎年5月5日「こどもの日」から1週間を「児童福祉週間」と定めて、児童福祉の理念の普及、啓発に取り組んでいます。

 

子どもの健やかな成長のために改めて「体罰等によらない子育て」について考えてみませんか?

体罰等によらない子育てのために~それって本当に愛の鞭?~

体罰や暴言は子どもの脳の発達に深刻な影響を及ぼします!

脳への影響

脳画像の研究により子ども時代に辛い体験をした人は下記のとおり脳に様々な変化を生じていることが報告されています。

1.厳しい体罰により社会生活に極めて重要な脳部位である前頭前野の容積が19.1%減少する。

2.言葉の暴力により、声や音を知覚する脳部位である聴覚野が変形する。

こんな場面はありませんか?

・言葉で注意をしたが言うことを聞かないため頬を叩いた。

・他人のものをとったのでお尻を叩いた。

・友達を殴ってケガをさせたので、同じように子どもを殴った。

これらは全て体罰です!

 

・やる気を出させるという口実で兄弟姉妹を引き合いにけなした。

・冗談のつもりで「お前はバカで何も出来ない」「お前なんて生まれてこなければよかった」と存在を否定するようなことを言った。

これらは全て子どもの心を傷つけます!

しつけと体罰の違いって?

親は「子どもが将来困らないようにしっかりとしつけなくては」「他人に迷惑をかけない子どもに育てなくては」といった思いから、しつけとして子どもに罰を与えようとすることもあるかもしれません。しかし、たとえしつけのためだと親が思っても子どもの体や心に何らかの苦痛や不快感をもたらす行為は体罰に該当し、法律で禁止されています。

体罰はなぜいけない?

・体罰や暴言を受けた体験がトラウマ(心的外傷)となり、心身にダメージを起こし、成長発達に悪影響を与えます。また、虐待に至らない程度の軽い体罰であっても変わらずダメージを受けると言われています。

・はじめは軽く叩く程度でも、だんだんとエスカレートし、気づいたときには虐待に発展する恐れがあります。

・体罰や暴言により、一時的に言うことを聞くことがありますが、自分で考えたり学んだりしているわけではなく、大人への恐怖心のみ心に残ってしまい、根本的な解決にはなりません。大人に恐怖心を持った子どもは親の顔色を伺うようになり、大事な時にSOSを伝えられなくなり、いじめや非行等の大きな問題に発展してしまう可能性もあります。

体罰などによらない子育てのために

子育てをしていると子どもが言うことを聞いてくれずイライラしてしまい、よくないと分かりつつもつい叩いたり怒鳴ったりしたくなることもあると思います。体罰や暴言によらない子育てに向けた具体的な方法について「子どもとの関わりの工夫」「保護者自身の工夫」の2つの点から考えてみましょう。

子どもとの関わりの工夫

子どもの気持ちや考えに耳を傾けましょう。

子どもも大人と同じように、相手に自分の気持ちや考えを受け止めてもらえたという体験によって気持ちが落ち着き、大切にされていると感じることができます。異なる考えや意見を持っていたとしても「あなたの考えはそうなのね」とまずは耳を傾け、その上で自分は違う考えを持っていることを伝えるのも一つです。

 

「言うことを聞かない」にもいろいろあります。

保護者の気を引きたい、子どもなりに考えがある、言われていることを理解できない、体調が悪いなど様々な理由があり、子どもの成長発達によっても異なる場合があります。

 

子どもの状況に応じて身の回りの環境を整えてみましょう。

子どもに触られたくないものは見えないところや届かないところにしまうなど環境を変えることで、イライラすることが減る場合もあります。また、子どもが困った行動をする場合、子ども自身も困っていることがあります。例えば片付けをしない場合は何をどこに置いたらよいかが分かると、自分で片付けがしやすくなるかもしれません。

 

注意の方向を変えたり、子どものやる気に働きかけてみましょう。

子どもはすぐに気持ちを切り替えることが難しいことがあるため、少し待つことで気持ちや行動が変化するかもしれません。時間的に難しければ場面を切り替えたり注意の方向を変えてみてもよいかもしれません。子どものやる気が増す方法を意識することも大切です。

 

肯定文で分かりやすく伝えてみましょう。

子どもに伝えるときは、肯定文で何をすべきかを具体的に落ち着いた声で伝えると、伝わりやすくなります。「走っちゃだめ」よりも「ここでは歩いてね」と優しく話した方が案外聞いてくれるかもしれません。

保護者自身の工夫

否定的な感情を認めることも必要です。

子育てはストレスがたまるものです。否定的な感情が生じたときはまずはそういう気持ちに気づき、認めることが大切です。そしてそれは子どものことが原因なのか、自分の体調の悪さや忙しさ、孤独感など、自分自身のことが関係しているのかを振り返ってみると、気持ちが少し落ち着くことがあるかもしれません。

ストレス解消のための自分なりの工夫を見つけましょう。

否定的な感情に気づき、子どものことよりも時間や心に余裕がない等自分の状況が大きく関わっている場合には、少しでもストレスの解消につながりそうな自分なりの工夫を見つけることが大切です。例えば深呼吸して気持ちを落ち着けたり、ゆっくり5秒数えたり、窓を開けて風にあたって気分転換するなど保護者自身が休めるように工夫しましょう。

一人で抱え込まずに周囲の力を借りましょう。

子どもと関わる中で色々な工夫をしても上手くいかないことも多々あると思います。行き詰まったときには周囲の力を借りると解決することもあります。勇気をもってSOSを出すことでまだ気づいていない支援やサービスに出会えたり、それによって疲れやイライラが軽減するかもしれません。

相談窓口

・知多児童・障がい者相談センター 電話:0569-22-3939

・児童相談所全国共通ダイヤル 電話:189(いちはやく)

 

下記のリンク等もご参照ください。

 

この記事に関するお問い合わせ先

児童課 児童福祉係
〒470-2192 愛知県知多郡東浦町大字緒川字政所20番地
電話番号:0562-83-3111
ファックス:0562-83-3912

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