5月の自然環境学習の森日記

更新日:2020年08月18日

20日(水曜日)

外来種駆除を目的にかいどりを行いました。

自然環境学習の森は、東浦町に残る里地里山環境を保全している場所であるため、他の地域から「動植物の持ち込みや持ち出し」を行わないよう、保全活動者や利用者にお願いしている場所です。

先日、自然環境学習の森にあるため池に、今まで観察されることがなかった特定外来生物の「カダヤシ」がいるという情報を受け現場調査したところ、カダヤシの生息を確認しました。

そこで、カダヤシが自然環境学習の森に生息しているメダカなどの水生生物に影響をあたる前に、カダヤシが見つかったため池の水を抜く駆除活動を行いました。

2か所のため池の水を抜き生き物を捕獲しましたが、捕獲できた生き物の多くが外来種であり、在来種はとても少なかったことが残念です。しかし、カダヤシだけでなくアメリカザリガニなどの外来生物も一緒に駆除できたため、今後トンボなどの水生昆虫の生育に良い環境ができたと思いました。

かいどり

「かいどり(かいぼり)」

池や沼の水を抜き、泥をさらい魚などの生き物を捕獲し、天日に池を干すことを言います。

アメリカザリガニ2

「アメリカザリガニ(アメリカザリガニ科)」

名前のとおり原産地はアメリカであり、食用ウシガエルの養殖用のエサとして日本に持ち込まれました。今では、全国各地の川や池、湿地に生息しており、日本の侵略的外来種ワースト100に指定されるなど他の水生生物に影響を与えていると言われています。

捕獲したカダヤシ

「カダヤシ(カダヤシ科)」

原産地は北アメリカで、ボウフラをよく食べることから、「蚊を絶やす」という意味からカダヤシと名前が付いたと言われています。

日本のメダカに似ていますが、水の汚れに強く繁殖力も高いため、生態系に影響を与えるなどの理由から特定外来生物に指定されています。

14日(木曜日)

樹木の萌芽更新(ほうがこうしん)

萌芽更新とは、森林の管理手法の一つで、幹を切ると切り株からたくさんの芽が伸びてきます。20歳から30歳の樹木を伐採し、伸びてきた芽を育て、森林の若返りをはかることを呼びます。

自然環境学習の森では、冬に森林の保全活動で伐採した樹木を活用して「きのこの菌打ち」体験を開催しています。きのこの菌打ちに使用する樹木は、萌芽更新を考えて伐採しています。年を経た樹木は、幹が太く、高くなるだけでなく重くもなるため、伐採作業や樹木管理が大変になってしまうことから自然環境学習の森では、森林の若返りを考え保全活動を行っています。

萌芽更新

きのこの菌打ち体験では、コナラの原木を使用しています。伐採した切り口付近からは、芽がたくさん出ていました。

シラン

「シラン(ラン科)」

シランは、関東地方より西の里山に自生し、土手や崖などで見かける植物です。花の色がむらさきなので、紫蘭と名前が付けられたと言われています。

ランの栽培は、温度調整や水分管理などとても大変ですが、シランは暑さ寒さに強いなど、栽培が比較的容易なランなので、園芸好きの方であれば、知っている方も多いと思います。

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