東浦の自然に親しむ観察会 平成27年度の観察会の様子

更新日:2016年03月01日

平成27年度の観察会の様子

「春の野山を見よう」 2015年4月4日(土曜日) 参加者8名

 前日までは、雨が降らないか心配でしたが、当日は晴れ間もあって少し汗ばむほどの陽気となり、生路地区の野山を散策しました。

 参加人数は8名と少なかったのですが、ヒメオドリコソウやホトケノザなどの野草やドングリの芽吹きも見つけて春の自然を感じました。

 また、モンキチョウやザリガニ、ツチイナゴ、ゲンゴロウ、オケラらなどの虫を見ることができたので、子供たちは捕まえた虫を、持ってきた

図鑑で探しながら、「あったよ、同じだ」と言いながら楽しい自然観察会となりました。

(写真)春の野山を見ようの様子1
(写真)春の野山を見ようの様子2

「発見!ヒメボタル」2015年5月16日(土曜日) 参加者37名

今年の観察会は、日中に雨が降ったりやんだりではっきりしなかったが、雨がやむと湿度が高くなりだした。湿度を好むホタルの観察会には好条件だ。しかし、夜になると期待通りの湿った空気が充満することなく、ひんやりした空気が漂っているが風はない。

昨年の観察会も肌寒く空気が澄んでいた。今年もヒメボタルの絶好の観察会とはいかないのか。

21時10分 資料館の駐車場にちらりと人影を確認。ぞくぞくと参加者が集まりだす。

今年は、県外からカメラを持った方、町外からは小さなお子様を連れた方や地元の人生経験をたくさん積んだお姉様やお兄様方のグループなどバラエティに富んだ参加者たちと一緒に、ヒメボタルに会いに行く。

 

(写真)発見ヒメボタル2キセル貝

(写真:ヒメボタルのエサのキセル貝)

ヒメボタルは、ヘイケボタルやゲンジボタルよりも体が小さく約1センチメートル弱しかない。しかし、体が小さくても、ちゃんと強い光を放ち、点滅信号のようにパッ、パッとついたり消えたりする。そして、他のホタルのようにきれいな水の場を住み家にするわけではなく、別名「山のホタル」と言われるように竹やぶや森に生息している。ヒメボタルは、10ヶ月くらいの幼虫の時期に土の中にいて「キセル貝」というカタツムリの仲間をえさにして成長する。そして、サナギになり越冬し、成虫として光り輝き適度の水を飲みながら、子孫を残すための1週間を過ごす。

実は、オスしか飛べないのである。光放ちながら浮遊しているのは、オスである。メスは、飛べず林の中で光を放ちながらオスを待っている。なんだか、1週間という短時間を小さな体でじっと待っているのかと思うと健気さが増し、草むらの光が余計に儚く感じる。

暗い夜道をゆっくり目を凝らしながら林のほうへ進むと、この時期の風物詩である田んぼのカエルたちが、元気よく出迎えてくれた。ウシガエル、ヌマガエル、トノサマガエル、まだまだ、彼らが生息できる場所は確保されているのだと安心する。

(写真)あお向け状態のヒメボタル

 (写真:あお向け状態のヒメボタル)

今年のヒメボタルたちは、浮遊しながら参加者たちの肩や腕で休憩することが多い。

今年の参加者は、いつもより近くで観察することが出来てとても幸運だ。

手に停まったヒメボタルのあお向けなった状態を観察すると、体は黒く、胸が赤く、おしりが白い。このおしりの白い部分が発行するのだ。なんと、背側ではなく腹側が白く、光を放っているのだ。

奥に奥にと暗闇に向かうと、ちらりと光が見えた気がした。足を止め、林のほうへ目を凝らすといくつかの光の点滅を確認することが出来る。

(写真)至近距離のヒメボタル

(写真:至近距離のヒメボタル)

この場所から光を確認することができたのは、3年間ホタルの観察会を担当して初めてである。今年は、なんだかいつもと違いかなり期待が高まる。

参加者も次々と光を見つけることができ、足を止め空中を舞う光を目で追っている。

今回は、いつもと違う場所を散策すると、あちらこちらで光が乱舞している。

ヒメボタルたちが、道先案内をするように目の前を浮遊したり、草むらで光を放っている。まるで、イルミネーションのようだ。不規則な点滅が、宙を舞い地面を流れる。こんなにたくさんのヒメボタルの光を目の当たりにして言葉が出ない。ただただ、口元が緩み笑みがこぼれる。

(写真)肩で休憩中のヒメボタル

(写真:肩で休憩中のヒメボタル)

ああ、今年は、こんなに元気に飛び回るくらい成長してくれた。そして、またここに生息してくれたんだと嬉しい気持ちになる。

 県外からの参加者たちは、ヒメボタルの様子をカメラに収めている。この自然あふれる素敵な光景を1枚でも多く残してほしいとそっと思いながら、この光景に見とれてしまう。

 ヒメボタルは、夜行性で明け方近くまで光り放ち活動する。夜が更けるにつれ、光は激しくなっていく。

 しかし、夜が更け出しこれからと思っていたが、風が出てきた。ヒメボタルが草むらに隠れだす。ヒメボタルは、風に弱いのだ。

 ヒメボタルが隠れてしまっては仕方がない。今年の観察会は、終了である。

生息環境の悪化により、ヒメボタルのわずかな生息条件を満たすことが出来ず、なかなか観賞することが難しくなっている。東浦町は貴重な場所なのかもしれない。

来年もその先も何十年と、ヒメボタルに会える自然を残していきたいと願っている。

 この観察会は、親子づれの参加も多く、講師の先生に直接質問し、いろいろな話を聞いて知識を得ることができるものだから、気軽に多くの人に参加してもらいたい。

みんなで夜の散歩をしながら自然に触れ合い、たまの夜更かしに素敵な心があったかくなる光景を見て、楽しい思い出にできる観察会でありたい。

「明徳寺川をのぞこう」2015年6月13日(土曜日) 参加者18名

今年も昨年同様、坊主橋の上流付近で川の生きものの観察を行いました。前日の雨の影響もあり、少し川の水が濁っていましたが、講師に採取方法を聞き、タモで生きものが潜んでいる川岸の草むらを一生懸命探していました。

見つけた生きものは、ヌマエビやカダヤシ、ミシシッピアカミミガメなどよく目にする生きものが多かったのですが、中には最近なかなか目にすることのないトノサマガエルも採取することができました。 

1時間ほど川で採取した後、講師から、見つけた生きものの名前や生態などの説明を聞きました。ブルーギルやカダヤシなどの外来種の増殖により本来の生態系が壊されてきていることなどを教えてもらいました。

観察できた生きもの

 (魚類)ブルーギル・オイカワ・マハゼ・モツゴ・ボラ・コウライモロコ・ヨシノボリ・ブラックバス・カダヤシ・ウナギ・カマツカ

 (甲殻類)ヌマエビ・スジエビ・テナガエビ・アメリカザリガニ

 (両生類)ミシシッピアカミミガメ・ウシガエルのおたまじゃくし・トノサマガエル

 (その他)トンボのヤゴ・アメンボ・サカマキガイ

観察の様子

(写真)講師の説明

講師の説明

(写真)川での採集の様子

川での採集の様子

(写真)川岸での生きもの採集

川岸の草むらでの採集の様子

「夏の生き物に会おう」 2015年7月4日(土曜日) 参加者19名

7月4日(土曜日)午前9時30分、東浦自然環境学習の森の駐車場にて参加者を待つ。天気予報では曇り。午後からは雨だが、なんとか開催できるだろう。

9時15分を過ぎると、1組、2組と集まってくる。

参加者19名、「夏の生き物に会おう」にこんなに人が集まったのは初めてだ。

9時30分。少し雨が降っていたが、開催できないほどではない。

講師の方から注意事項を聞き森へ入る。学習の森では18~20種のトンボを見ることができるそうだ。シオカラトンボのようなポピュラーなものから、ハラビロトンボ、ハグロトンボ、チョウトンボといった珍しいものまで見ることができた。

竹林の中に入っていくと、カミキリムシがいた。夏の夜によく見る、黒に白い点のゴマダラカミキリではなく、全身が茶色いノコギリカミキリ。

(写真)ハラビロトンボ

竹林を抜けると湿地がある。湿地の奥に生えている大きな木を見てみると…!

興奮は最高潮!ノコギリクワガタが!

 ハラビロトンボ

(写真)コシアキトンボ

周囲に目を凝らしながら進むと、あまり見ない虫が見つかる。普段気にしなかっただけかもしれないが、東浦にも面白い生き物はたくさんいた。トンボにだってたくさんの種類がいる。ひらひらとチョウのように飛ぶチョウトンボ、ハラが他のトンボより広いハラビロトンボ。光っているように見える、コシアキトンボは別名デンキトンボと言うそうだ。

コシアキトンボ

夏が近づくこの季節。

普段行かない場所に行き虫取りをしてみるのもいいかもしれない。

観察できた生き物

昆虫:シオカラトンボ・オオシオカラトンボ・ハグロトンボ・コシアキトンボ・ハラビロトンボ・モノサシトンボ・ムギワラトンボ・チョウトンボ・アカタテ     ハチョウ・ベニシジミ・モンキチョウ・モンシロチョウ・アオスジアゲハ・クロアゲハ・コミスジ・オジロアシナガゾウムシ・ゴマダラカミキリ・ノコギ・リカミキリ・キマダラカミキリ・ノコギリクワガタ・ショウリョウバッタ・ツチイナゴ・カナブン・キマワリ

その他:イゼノナミマイマイ・カナヘビ・ツチガエル・ヌマガエル

鳥類:ホオジロ・カルガモ・オオヨシキリ・スズメ・カワセミ・オオヨシキリ

植物:キツネノエフデ

「きのこを見つけよう!」 2015年10月11日(日曜日) 参加者10名

秋晴れが続き雨の少ない状況で、きのこがあまり観察することができないかと心配しましたが、思った以上に様々なきのこを観察することができました。きのこに興味がある大人の方や秋の森を満喫したい方の参加がありました。高根の森は、マツやコナラ、ヤブツバキなどの樹木や水辺、森林、草地などのさまざまな環境が残る自然豊かな森であるため、たくさんのきのこが観察できる環境となっています。きのこの他にもカエルや蛇、雨上がりということもありカタツムリ(イセノナミマイマイ)を多く見つけることができました。参加者は、講師からきのこの説明を聞き、きのこの役割やきのこの不思議、生物界で最も多種多様な菌類の特徴について学ぶことができました。

(写真)開会の様子

開会の様子

(写真)きのこ採集

いざきのこ採集へ

(写真)木の幹になる

木の幹に小さなきのこを発見

(写真)分かち合い

採集できたきのこは何種類あったかな

観察した生き物

きのこ:コツブタケ、カワラタケ、ハナビラミカワタケ、ツチグリ、ハカワラタケ、チャヒラタケ、アラゲカワラタケ、エリマキツチグリ、コウヤクタケ、ヒイロタケ、ホコリタケ、ホウロクタケ、モミジタケ、アオゾメタケ、キシメジの仲間、マンネンタケ、ハラタケ(マッシュルーム)、ツガサルノコシカケ、キツネノエフデ、アマタケ、ツルタケ、クジラタケ、カイメンタケ、シュイロハツ、コフキサルノコシカケ、オチバタケの仲間、センニンタケの仲間

植物:オオバコ、アマチャヅル

昆虫:クサキリ、ジョロウグモ、クモヘリカメムシ、ユミアシゴミムシダマシ、オオスズメバチ、アオズムカデ、オオカマキリ

その他:イセノナミマイマイ、トノサマガエル、アマガエル、シマヘビ、キセルガイ

「秋の宝石!木の実で工作」 2015年11月7日(土曜日) 参加者14名

今日は、暑くも寒くもなく絶好の工作日より!

始めに於大公園内を散策して工作に使うどんぐりなどの木の実を集めました。集めた木の実や木の枝を使って汽車など色々なものを作りました。

(写真)散策

材料集めるために公園内を散策

(写真)工作の様子1

工作の様子

(写真)作成後

上手にできました。

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