世界禁煙デー

世界禁煙デーはWHO(世界保健機関)が禁煙を推進するために定めた日です。また、厚生労働省においても5月31日~6月6日までを禁煙週間と定めています。
2025年禁煙週間のテーマ「受動喫煙のない社会を目指して ~私たちができることをみんなで考えよう~」
喫煙が健康に与える影響は大きく、受動喫煙の危険性やニコチンの依存症を踏まえると、喫煙習慣は個人の嗜好にとどまらない健康問題であり、生活習慣病を予防する上でもたばこ対策は重要な課題になっています。
たばこを吸う習慣のある人は、この機会に禁煙に取り組んでみませんか。
たばこの害とは
たばこの煙には約5,300種類の化学物質が含まれており、そのうち約70種類が発がん性物質です。主な有害物質として、ニコチン(強い依存性)・タール(発がん性あり) • 一酸化炭素(体に酸素を届けにくくする)が含まれています。
喫煙本人の健康への影響
たばこを吸うと、がんや心臓病、脳卒中、呼吸器の病気(COPDなど)のリスクが高まります。特に日本では、肺がんとの関連が強く、多くの喫煙者が命を落としています。 喫煙者は、非喫煙者と比べて寿命が約10年短くなると言われています。
妊婦の喫煙は、胎児の発育に対する悪影響が懸念されます。また、低出生体重児となる頻度が高くなり、早産、自然流産、周産期死亡(妊娠28週以降の死産と、生後1週間以内の早期新生児死亡)の危険性が高くなります。
COPD(慢性閉塞性肺疾患)について
COPDとは、肺への空気の通りが悪くなり、呼吸がしにくくなる病気です。長期間の喫煙により発症することから、「肺の生活習慣病」と呼ばれ、喫煙者の15~20%が発症します。気管支が炎症を起こしたり、肺胞が破壊されて肺機能が低下し、悪化すると咳・たん・息切れが強くなり、生活に支障をきたします。COPDの症状は、本人が気づかないうちに進行していくことから、少しでも早く治療を行うことが大切です。
周囲の人への被害(受動喫煙)
たばこを吸わない人でも、たばこの煙を吸い込むことで健康被害を受けることを「受動喫煙(二次喫煙)」といいます。特に影響が大きいのは、子ども(ぜんそくや突然死のリスク)、妊婦(低体重児や早産のリスク)、高齢者(呼吸器疾患や心臓病のリスク)と言われています。
服や家具に染み込んだ煙の成分が、あとからも害を及ぼすことがあります。これは「三次喫煙」と呼ばれ、赤ちゃんなどは特に影響を受けやすいとされています。
受動喫煙により増える健康リスクは、肺がん1.28倍、脳卒中1.24倍、虚血性心疾患1.3倍と言われ、部屋で長く過ごす家族への影響は大きいです。
加熱式たばこ・電子たばこなら大丈夫?
喫煙者本人及び周囲への健康影響や臭いなどが紙たばこより少ないという期待から、使い始める人が多くいます。発売から日が浅く、長期使用による健康影響についての研究はまだ少ないですが、健康に悪影響を及ぼす可能性が否定できないと考えられています。
禁煙外来の活用
禁煙したいと思っていても、難しいのは、ニコチン依存症という病気が原因です。
禁煙外来では、医師のアドバイスと併せて禁煙補助薬を処方してもらうことが可能です。一定の要件を満たせば、薬物療法による禁煙治療は医療保険適応の対象となります。禁煙の成功率は、自力で始める場合に比べて4~6倍も高く、治療終了時点で7~8割の人が禁煙に成功しています。
家族のために、自身のために、禁煙にチャレンジしてみましょう。
この記事に関するお問い合わせ先
健康課 成人保健係(東浦町保健センター)
〒470-2103 愛知県知多郡東浦町大字石浜字岐路21番地
電話番号:0562-83-9677
ファックス:0562-83-9678
健康課 成人保健係へメールを送信
更新日:2025年06月03日